
突然ですが、今パソコンをやっている姿勢のまま真横に手を挙げてみてください。わざと姿勢を正すことなく、現在の姿勢のままで腕を挙げてみてください。

いかがでしょうか?しっかりと真上に腕を挙げることができた方は、五十肩になる恐れはほとんどありません。逆に腕を挙げることができなかった、腕を挙げるときに痛みが発生した、スムーズに挙げることができなかったという方は五十肩になるおそれがあります。
では、今度は背すじをしゃきっと伸ばした状態で手を上げてみてください。

今度はしっかりと上まで動かすことができたと思います。先ほどよりも楽に、スムーズに動かすことができるようになったはずです。痛みも少なくなったかもしれませんし、状態が変わったことが理解していただけるかと思います。
パソコン症候群の方の場合、肩の動きが背骨の丸さ・猫背によって制限されています。この状態で動かしていけば、肩だけでなくさまざまな部分に障害を起こします。腕が痛くなることもあるし、手首に障害が発生することもあります。スポーツを行えば、各関節が悲鳴をあげます。
五十肩にはいろんなタイプのものがあります。石灰(カルシウム)がくっついてしまったり、筋肉が弱くなって動かなくなったりと様々です。一般的には「動かさないから」というのが原因だといわれていますが、実は違います。
「動かさないから」ではなく「動かせないから」が本当の原因なのです。背骨によって肩の動きが制限されてしまい、どんどん状態が悪くなってしまったものが五十肩だといえます。
五十肩に対する治療法の多くは動かして治すというものですが、果たしてそれで正しいのでしょうか?アイロン体操、棒体操、ダンベル体操などが有名です。多くの病院や接骨院等でもガンガン動かして治そうとするところが多いようです。しかし、動かせないものを無理に動かすとカラダはどうなってしまうでしょうか・・・。想像してみてください。
ちなみに英語では「Frozen Shoulder」、直訳すると「凍りついてしまった肩」です。冷凍室に入っていたお肉をわざわざトンカチやバーナーなんかでガンガンに解凍しようとする人は、まずいないと思います。自然解凍したり、電子レンジを使ったりして中のお肉になるべく影響を残さないようにして解凍させると思います。
人間のカラダもまったく同じです。トンカチやバーナーでガンガンに解凍しようとすれば、必ず中のお肉は影響を受けます。たとえ解凍できたとしても、お肉はボロボロになっています。

パソコン症候群は、人間の肩を凍りつかせてしまいます。
肩は大きく分けると四つの骨で構成されています。肩甲骨、肋骨、上腕骨(うでの骨)、鎖骨(さこつ)の四つです。この骨と骨を筋肉がつないで、脳の指令によって動かされるようになります。こういった複雑なメカニズムによって体は動きます。
このメカニズムのうち1つでも欠けると、すぐにカラダは破綻をきたします。骨自体が他の骨とくっついてしまい動かなくなることもありますし、何種類もある筋肉のバランスがとれなくて無理な状態になり動かなくあることもあります。
また、脳からの指令がどこかで遮断されたり、脳自体が調子が悪くなってもカラダは動かせません。パソコン症候群での五十肩の多くは、
「筋肉のバランスがとれていない」
「脳からの指令がうまく伝わっていない」
の二種類に分けられます。
猫背で頭が前に出ているような姿勢では、良い姿勢の人よりも当然肩への負担は上がります。最初のうちは、腕を挙げるときに肩に負担がかかっても、脳が「肩が挙づらそうだから、他の部分も休んでないで動け!!」と指令を出して、普段使われることのない筋肉や関節を動かします。すると、腕はスムーズに挙がるようになってしまいます。
これを代償作用といいます。
しかし、ずっとこの代償作用が働くわけではなく、酷使された筋肉や関節がボロボロになって、突然挙がらなくなってしまいます。さらには、肩だけでなく肘や手首、時には腰まで障害が発生することもあります。
また、脳からの指令の通り道である神経が障害を受けたりすれば、当然指令はうまく伝わらなくなり、結果として五十肩を引き起こします。猫背のように丸くなっていると、脳からの神経伝達が悪くなることがあります。これによって、状態の悪さ・五十肩を引き起こしていきます。
五十肩を治療する上でもっとも大切なのは「いい姿勢」を脳に覚えさせることです。
これが無ければ、いつまでたっても治りません。まずは、あごをぐっと引いてみてください。これだけで脊柱の位置が一番いいポジションになるように人間のカラダはできでいます。こうしていい姿勢になった後、適切な治療をすれば早期に治ることが多いです。また、いい姿勢を覚えさせるための治療もあるので、そういったものを使用していくことが大切です。

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